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退職のものさし 辞め方の、ものさし。

退職後の健康保険、そもそも3つとも選べるとは限りません(入れるかどうかの判定表36マス)

比べる前に、入れるかどうかが決まっています。

任意継続には被保険者期間の要件があり、扶養には続柄と収入の要件があります。条件で残ったものが1つだけ、ということもあります。

だからこの面は、金額の話をしません。あなたがどれに入れるかを、状況12項目ごとに判定しました。

「3つから選ぶ」という説明が、いちばん最初の食い違いです

退職後の健康保険を扱ったページは、たいてい任意継続と国民健康保険を並べて「どちらが得か」から始まります。全国健康保険協会も、退職後は任意継続・国民健康保険・家族の健康保険(被扶養者)のいずれかに加入する手続きが必要だと案内しています。

ただ、その3つは並んで待っていてくれるわけではありません。

条件を満たさないと入口が閉じます。健康保険法3条4項は、任意継続被保険者を「喪失の日の前日まで継続して二月以上被保険者……であったもの」と定めています。同法3条7項は、被扶養者を続柄と生計維持と国内居住で区切っています。

そして3つは、そもそも重なりません。国民健康保険法6条が、国民健康保険の被保険者としない人を並べていて、その1号が健康保険法の被保険者(任意継続被保険者を含みます)、5号が健康保険法の被扶養者です。任意継続に入れば国民健康保険からは外れ、扶養に入っても国民健康保険からは外れます。同時に2つ持つことはありません。

つまり順番はこうです。まず条件で残るものが決まり、残ったものが2つ以上あったときにだけ、金額の比較になります。

判定表 — 状況12項目 × 入る先3つ

縦が「あなたの状況」、横が「入る先」です。行の名前を押すと、その行の根拠へ移ります。丸かっこの中は判定の確からしさで、意味は表のすぐ下に書いています。

退職後の健康保険に入れるか(状況12項目 × 選択肢3類型・36マス・確認日 2026-08-22)。出典は健康保険法・国民健康保険法・高齢者の医療の確保に関する法律の原文(e-Gov法令検索)、全国健康保険協会、日本年金機構、堺市、中野区
あなたの状況任意継続会社で入っていた健康保険を、自分で続ける国民健康保険住んでいる市区町村を通じて入る家族の扶養働いている家族の健康保険に、被扶養者として入る
①退職日まで、同じ健康保険に続けて2か月以上入っていた入れる (A) 入れる (A) 条件つき (C)
②入って2か月たたないうちに辞めた入れない (A) 入れる (A) 条件つき (C)
③退職日の翌日から20日を過ぎてしまった条件つき (A) 入れる (A) 入れる (A)
④会社の健康保険が、協会けんぽではなく健康保険組合だった条件つき (A) 入れる (A) 条件つき (D)
⑤一緒に暮らす家族に、勤め先の健康保険がある入れる (A) 条件つき (A) 条件つき (C)
⑥頼りたい家族と、離れて暮らしている入れる (A) 入れる (A) 条件つき (C)
⑦これから失業給付(基本手当)を受け取る入れる (A) 入れる (A) 条件つき (B)
⑧これから1年の収入が、130万円以上になりそう入れる (A) 入れる (A) 入れない (B)
⑨自分が養っている家族(配偶者・子)がいる条件つき (C) 入れる (A) 条件つき (C)
⑩75歳になった(または65歳以上で一定の障害の認定を受けた)入れない (A) 入れない (A) 入れない (A)
⑪次の会社に入るまで、何日か空く条件つき (A) 条件つき (A) 条件つき (C)
⑫そもそも会社の健康保険に入っていなかった入れない (A) 入れる (A) 条件つき (C)
入れる
この状況は、その選択肢に入れるかどうかを妨げません
条件つき
入れる場合と入れない場合があります。何で分かれるかを、各欄の一行に書いています
入れない
この状況では、その選択肢に入れないとされています
(A)
条文が可否を直接書いている(原文を確認済み)
(B)
条文は方向しか書いておらず、判定の線は官公庁・保険者の公表資料が引いている
(C)
条文はあるが、この状況に当てはまるかどうかは公表資料の記述にとどまる
(D)
保険者・自治体で扱いが分かれる。全国共通の答えが無い

判定の内訳は「入れる」15 マス、「条件つき」15 マス、「入れない」 6 マス。確度は、条文が直接書いているもの 25 マス、線を引いているのが公表資料のもの 2 マス、当てはめが公表資料どまりのもの 8 マス、保険者で扱いが分かれるもの 1 マスです。加えて 15 マスに「ここは保険者・自治体で違う」と確認先を添えました。

困っていることから、見る行を決める

自分がどの行に当たるかが決まれば、残る選択肢は自動的に決まります。近いものを1つ選んでください。

状況から、見る行と残る選択肢を引く
いまの状況残る選択肢と、見る行
普通に何年か勤めて、辞めた任意継続/国民健康保険/家族の扶養3つとも入口は開いています。ここまで来た人だけが、はじめて金額の比較に進みます 見る行: ①退職日まで、同じ健康保険に続けて2か月以上入っていた / ⑤一緒に暮らす家族に、勤め先の健康保険がある
入って2か月たたないうちに辞めた国民健康保険/家族の扶養任意継続の入口が、被保険者期間の要件で閉じます 見る行: ②入って2か月たたないうちに辞めた
20日を過ぎたことに、いま気づいた国民健康保険/家族の扶養(任意継続は保険者の判断しだい)国民健康保険の資格は、届け出た日ではなく抜けた日にさかのぼります 見る行: ③退職日の翌日から20日を過ぎてしまった
失業給付をもらいながら、家族の扶養に入りたい任意継続/国民健康保険(扶養は保険者の判定しだい)失業等給付は被扶養者の収入に含めると案内されています。日額しだいで扶養の側が閉じます 見る行: ⑦これから失業給付(基本手当)を受け取る / ⑧これから1年の収入が、130万円以上になりそう
75歳が近い後期高齢者医療(3つとも入れません)選ぶ余地がない唯一の行です。入る先は法律で決まっています 見る行: ⑩75歳になった(または65歳以上で一定の障害の認定を受けた)
次の会社が決まっていて、数日だけ空く任意継続/国民健康保険/家族の扶養どれを選んでも、次の健康保険に入った時点で外れます。空白の日を作らないための行です 見る行: ⑪次の会社に入るまで、何日か空く

ネットの解説といちばん食い違うところ

公的な資料を突き合わせると、よく見る説明と食い違うところが4つ出てきました。どれも、入れるかどうかに直接ひびきます。

1. 「任意継続は2年間やめられない」は、いまの条文と違います

健康保険法38条は、任意継続被保険者が資格を失う事由を7つ並べています。7号がこれです。

任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、保険者に申し出た場合において、その申出が受理された日の属する月の末日が到来したとき。

全国健康保険協会も、資格を喪失する場合の1つとして「任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を申し出たとき」を挙げています。やめたいと申し出れば、抜けられます。

抜ければ国民健康保険法6条1号の適用除外から外れるので、国民健康保険の資格を取得します。「2年間は動けない」を前提に選ぶ必要は、もうありません。

2. 「130万円の壁」は、1本ではありません

日本年金機構が挙げている認定基準は、年間収入130万円未満です。ただしこの数字には枝分かれがあります。

被扶養者の認定で見る年間収入の基準(出典: 日本年金機構「従業員が家族を被扶養者にするとき……の手続き」および同「19歳以上23歳未満の方の被扶養者認定における年間収入要件が変わります」/2026年8月22日確認)
認定を受ける人年間収入の基準いつから
下の2つに当たらない人130万円未満——
60歳以上、または障害者180万円未満——
19歳以上23歳未満(被保険者の配偶者を除く)150万円未満扶養認定日が令和7年10月1日以降

そのうえで、同居なら被保険者の年間収入の半分未満、別居なら被保険者からの仕送り額未満であることが条件に加わります。収入には、雇用保険の失業等給付、公的年金、健康保険の傷病手当金や出産手当金を含めます。

数える期間も、思われているのとは違います。日本年金機構はこう書いています。

年間収入とは、過去の収入のことではなく、被扶養者に該当する時点および認定された日以降の年間の見込み収入額のことをいいます。

去年の源泉徴収票の額ではありません。これから1年でいくら入るかの見込みです。だから、辞めて収入が止まった時点で線を下回ることがあります。同じ注記の中で、月に直した目安も示されています。給与所得等の収入がある場合は月額108,333円以下、雇用保険等の受給者の場合は日額3,611円以下であれば要件を満たす、とされています。

失業給付を受け取る人にとっては、この日額がそのまま分かれ目になります。日本年金機構は「基本手当(3,612円以上)の支給が始まった場合は、扶養削除の届出が必要となります」と書いています。あわせて「雇用保険の待機期間中でも、収入要件を満たしている場合は被扶養者として認定することが可能です」とも書いているので、待っているあいだだけ扶養に入り、支給が始まったら抜けるという形は想定されています。

数え方そのものも動いています。全国健康保険協会は、令和8年4月1日から、労働契約で定められた賃金(諸手当および賞与を含む)から見込まれる年間収入で判定する取扱いを案内しています。130万円という数字だけを覚えていると、自分がどの線で見られるのかが分かりません。

3. 「入れる/入れない」を決めているのは、法律と保険者に分かれています

この表を作っていていちばん多かったのが、条文はあるのに、実際の線を引いているのは条文ではないという場所でした。

たとえば健康保険法3条7項は「主としてその被保険者により生計を維持するもの」としか書いていません。130万円という数字は、この条文の中にありません。線を引いているのは公表資料のほうです。

だからこの面では、根拠のひとつひとつに条文と公表資料のタグを付けて分けました。混ぜて書くと「法律にそう決まっている」と読まれてしまうためです。そして、保険者や自治体で扱いが変わるところには、変わると書いて、どこへ聞けばよいかを添えました。

健康保険組合が家族の勤務先にある場合の扱いは、その代表です。当サイトが個別の組合について判定することはしません。

4. 4つ目の入口が用意されている人がいます

健康保険法の附則3条に、特例退職被保険者という制度があります。

厚生労働省令で定める要件に該当するものとして厚生労働大臣の認可を受けた健康保険組合(以下この条において「特定健康保険組合」という。)の組合員である被保険者であった者であって……当該特定健康保険組合の規約で定めるものは、当該特定健康保険組合に申し出て、当該特定健康保険組合の被保険者……となることができる。

条文の中に読むところが3つあります。特定健康保険組合であること、その規約で定める人であること、そしてただし書の「任意継続被保険者であるときは、この限りでない」です。任意継続と同時には持てません。

これは全員に開いている入口ではありません。会社の健康保険が健康保険組合だった人の一部だけの話です。当てはまるかどうかは、その組合の規約で決まります。あなたの組合が特定健康保険組合かどうかは、当サイトでは判定できません。保険証に書かれている組合に確認してください。

1行ずつ、根拠と確かめた日

上の表の36マスを、そのまま開きます。どの条文の、どの文言で判定したかと、確かめた日を全部に付けました。急いでいるなら、自分の行だけ読んでください。

①退職日まで、同じ健康保険に続けて2か月以上入っていた

保険証は、入社してからずっと同じものでした

任意継続入れる

入口の要件を満たします。残るのは、資格喪失日から20日以内に申し出るかどうかだけです

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

国民健康保険入れる

被保険者期間の長さは、国民健康保険に入れるかどうかを左右しません。条件は住所と、適用除外に当たらないことです

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

家族の扶養条件つき

2か月の要件は扶養と関係がありません。分かれるのは続柄・生計維持・年間収入・国内居住のほうです

保険者・自治体で違うところ認定するのは家族の側の保険者です。必要な書類と収入の見方は、家族の勤務先か、その健康保険組合に確認してください。

確からしさ C(条文はあるが、この状況に当てはまるかどうかは公表資料の記述にとどまる)/確認日 2026-08-22

②入って2か月たたないうちに辞めた

入社したばかりだったんです

任意継続入れない

健康保険法3条4項が「喪失の日の前日まで継続して二月以上」と書いています。ここに届かないと、申出そのものができないとされています

保険者・自治体で違うところ条文は「継続して」と書いています。間を空けて入り直した期間をどう通算するか、転職して保険者が変わっている場合にどこまでが自分の被保険者期間になるかは、申出先の保険者に確認してください。

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

国民健康保険入れる

国民健康保険法6条の適用除外に、被保険者期間の長さは出てきません。何日で辞めても入れます

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

家族の扶養条件つき

扶養の要件に、前の勤め先での在籍期間は入っていません。判定は続柄と、これからの見込み収入で行われます

保険者・自治体で違うところ日本年金機構は、年間収入を過去の収入ではなく認定日以降の見込みで見ると書いています。辞めるまでに受け取った給与をどう扱うかは書かれていないので、家族の勤務先の保険者に確認してください。

確からしさ C(条文はあるが、この状況に当てはまるかどうかは公表資料の記述にとどまる)/確認日 2026-08-22

③退職日の翌日から20日を過ぎてしまった

気がついたら、もう20日たっていました

任意継続条件つき

健康保険法37条1項ただし書が、正当な理由があると保険者が認めたときは期間を過ぎた申出でも受理できる、と書いています。決めるのは保険者です

保険者・自治体で違うところ何が「正当な理由」に当たるかを一覧にした公的資料は、今回の調査では見つかりませんでした。事情を伝えて、申出先の保険者に直接聞いてください。

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

国民健康保険入れる

入れます。資格を取得する日は届け出た日ではなく、会社の健康保険を抜けた日にさかのぼります。ただし届出前の医療費の扱いは別の話です

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

家族の扶養入れる

20日は任意継続の期限で、扶養には関係しません。扶養の5日以内という期限は、あなたではなく被保険者である家族の側にかかります

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

④会社の健康保険が、協会けんぽではなく健康保険組合だった

保険証に「◯◯健康保険組合」と書いてありました

任意継続条件つき

2か月と20日は法律なので同じです。ただし健康保険法3条4項は「保険者に申し出て、継続して当該保険者の被保険者となった者」と書いているので、申出先はその組合になります

保険者・自治体で違うところ20日目が休日だったときの扱い、必要な添付書類、保険料の決め方は組合ごとに違います。協会けんぽの案内をそのまま当てはめないでください。組合に直接確認してください。

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

国民健康保険入れる

組合の健康保険も健康保険法の被保険者なので、抜けた日から国民健康保険の資格を取得します。市区町村の側の扱いは協会けんぽの場合と変わりません

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

家族の扶養条件つき

入れる家族の健康保険が組合の場合、収入の見方と必要書類の運用が組合ごとに違います。全国共通の答えがありません

保険者・自治体で違うところ判定するのは、その健康保険組合です。当サイトは個別の組合の基準を判定しません。家族の勤務先か、組合の窓口に確認してください。

確からしさ D(保険者・自治体で扱いが分かれる。全国共通の答えが無い)/確認日 2026-08-22

⑤一緒に暮らす家族に、勤め先の健康保険がある

同居している配偶者(親)が会社員です

任意継続入れる

任意継続の要件は被保険者期間と申出の期限だけです。家族に健康保険があっても、選べます

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

国民健康保険条件つき

扶養に入ると、国民健康保険の被保険者にはなりません(6条5号)。扶養に入らないなら国民健康保険に入ります。同じ人が両方に入ることはありません

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

家族の扶養条件つき

配偶者・子・孫・兄弟姉妹・直系尊属なら、続柄の要件は満たします。同居ならさらに三親等内の親族まで広がります。残るのは生計維持と年間収入です

保険者・自治体で違うところ「主として生計を維持する」と認めるかどうかを判定するのは、家族の側の保険者です。同居の場合の収入の見方も保険者の運用によります。家族の勤務先か、その健康保険組合の窓口に確認してください。

確からしさ C(条文はあるが、この状況に当てはまるかどうかは公表資料の記述にとどまる)/確認日 2026-08-22

⑥頼りたい家族と、離れて暮らしている

実家の親に入れてもらえるか、聞いてみたいです

任意継続入れる

同居しているかどうかは、任意継続の要件に出てきません

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

国民健康保険入れる

住んでいる都道府県の区域内に住所があれば入れます。家族と同居しているかどうかは関係しません

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

家族の扶養条件つき

直系尊属・配偶者・子・孫・兄弟姉妹は同居していなくても被扶養者になれます。三親等内のその他の親族と、事実婚の配偶者の父母・子は同一の世帯に属していることが要ります。別居のときは、収入が仕送り額より少ないことが条件に挙げられています

保険者・自治体で違うところ仕送りをどう証明するか(振込の記録が何か月分要るかなど)は、保険者ごとに違います。家族の勤務先の保険者に確認してください。

確からしさ C(条文はあるが、この状況に当てはまるかどうかは公表資料の記述にとどまる)/確認日 2026-08-22

⑦これから失業給付(基本手当)を受け取る

ハローワークで手続きをするつもりです

任意継続入れる

失業給付を受け取ることは、健康保険法38条が並べている資格喪失の事由に入っていません。両方を同時に持てます

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

国民健康保険入れる

国民健康保険法6条の適用除外にも、失業給付は出てきません

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

家族の扶養条件つき

基本手当の日額で分かれます。日本年金機構は、雇用保険等の受給者なら日額3,611円以下で収入要件を満たすとし、3,612円以上の支給が始まった場合は扶養削除の届出が必要になると書いています。同機構は、待期期間中でも収入要件を満たしていれば認定できるとも書いています(原文の表記は「待機期間」)

保険者・自治体で違うところこの日額は日本年金機構が示している線です。認定するのは家族の側の保険者なので、健康保険組合の場合は、受給資格者証に書かれた基本手当日額を伝えて確認してください。

確からしさ B(条文は方向しか書いておらず、判定の線は官公庁・保険者の公表資料が引いている)/確認日 2026-08-22

⑧これから1年の収入が、130万円以上になりそう

働くつもりはあります。扶養に入れるでしょうか

任意継続入れる

任意継続の要件に、退職後の収入は出てきません。いくら稼いでも資格喪失の事由にはなりません

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

国民健康保険入れる

国民健康保険に収入の上限はありません。所得は保険料の計算に使われますが、入れるかどうかは住所で決まります

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

家族の扶養入れない

線を引いているのは条文ではなく公表資料です。130万円未満(60歳以上または障害者は180万円未満)が基準で、19歳以上23歳未満は令和7年10月1日以降の扶養認定日から150万円未満に変わりました

保険者・自治体で違うところ見るのはこれからの見込み収入だと日本年金機構は書いていますが、それを何で確かめるかは保険者の運用によります。全国健康保険協会は、令和8年4月1日から労働契約で定められた賃金から見込まれる年間収入で判定する取扱いを案内しています。自分がどう見られるかは、家族の勤務先の保険者に確認してください。

確からしさ B(条文は方向しか書いておらず、判定の線は官公庁・保険者の公表資料が引いている)/確認日 2026-08-22

⑨自分が養っている家族(配偶者・子)がいる

子どもの保険証も、一緒にどうにかしないといけません

任意継続条件つき

任意継続でも被扶養者を持てます。ただし家族の側も、健康保険法3条7項の要件を満たす必要があります

保険者・自治体で違うところ任意継続の資格取得時に、被扶養者の収入の有無にかかわらず生計維持関係を証明する書類の添付を求められる場合があると案内されています。何が要るかは保険者に確認してください。

確からしさ C(条文はあるが、この状況に当てはまるかどうかは公表資料の記述にとどまる)/確認日 2026-08-22

国民健康保険入れる

国民健康保険に「扶養」という枠はありません。世帯の一人ひとりが被保険者になります

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

家族の扶養条件つき

あなたが家族の扶養に入れても、あなたの子が同じ健康保険の被扶養者になるかどうかは別に判定されます。被保険者から見た続柄と生計維持で決まります

保険者・自治体で違うところ共働きの世帯で、子をどちらの被扶養者にするかの判断は保険者間で調整されます。家族の勤務先の保険者に確認してください。

確からしさ C(条文はあるが、この状況に当てはまるかどうかは公表資料の記述にとどまる)/確認日 2026-08-22

⑩75歳になった(または65歳以上で一定の障害の認定を受けた)

もうすぐ75歳の誕生日を迎えます

任意継続入れない

健康保険法3条4項ただし書が、後期高齢者医療の被保険者等である者を任意継続から外しています。すでに入っていても、38条6号で資格を失います

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

国民健康保険入れない

国民健康保険法6条8号が、高齢者の医療の確保に関する法律の被保険者を適用除外にしています

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

家族の扶養入れない

健康保険法3条7項ただし書が、後期高齢者医療の被保険者等を被扶養者から外しています

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

⑪次の会社に入るまで、何日か空く

入社は来月1日です。それまでの数日が空きます

任意継続条件つき

空く期間だけ任意継続にしても、次の会社で健康保険の被保険者になった日に資格を失います(38条4号)。2年間続けることが前提の制度ではありません

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

国民健康保険条件つき

空く期間は国民健康保険に入り、次の会社の健康保険に入った日の翌日に資格を失います。日数が短くても、抜けたままにはできません

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

家族の扶養条件つき

数日のためでも、家族の側で被扶養者届を出すことになります。すぐ外れることが決まっている場合の扱いは、先に聞いておくほうが早く済みます

保険者・自治体で違うところ短期間であることを理由に届出を省けるかどうかを書いた公的資料は見つかりませんでした。家族の勤務先の保険者に確認してください。

確からしさ C(条文はあるが、この状況に当てはまるかどうかは公表資料の記述にとどまる)/確認日 2026-08-22

⑫そもそも会社の健康保険に入っていなかった

パートで、保険証は自分の国民健康保険のものでした

任意継続入れない

任意継続は「被保険者の資格を喪失した者」の制度です。もともと被保険者でなかった人には、続けるものがありません

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

国民健康保険入れる

すでに国民健康保険の被保険者なので、辞めたこと自体では資格が動きません。手続きが要るのは、世帯や住所が変わるときです

保険者・自治体で違うところ保険料の算定に使う所得は変わります。金額の見直しや軽減の相談先は、住んでいる市区町村の国民健康保険の窓口です。

確からしさ A(条文が可否を直接書いている(原文を確認済み))/確認日 2026-08-22

家族の扶養条件つき

働いていた収入がなくなることで、はじめて収入の要件に入る場合があります。見るのはこれからの見込み収入なので、辞めた時点で線を下回ることがあります

保険者・自治体で違うところ見込み収入をどの書類で確かめるかは保険者の運用によります。家族の勤務先の保険者に確認してください。

確からしさ C(条文はあるが、この状況に当てはまるかどうかは公表資料の記述にとどまる)/確認日 2026-08-22

この面が出さないもの

出せないものを並べると、それを当てにして予定を立てることになります。だから3つは、はっきり別の場所へ渡します。

保険料がいくらになるか。任意継続と国民健康保険のどちらが安いかは、住んでいる市区町村と前年の所得で変わります。全国健康保険協会は、任意継続の保険料が退職時の標準報酬月額に基づいて決まり原則2年間変わらないこと、扶養家族の保険料はかからないこと、国民健康保険の保険料は前年の所得と世帯人員数で決まり減免制度があることを書いています。金額の計算は姉妹サイトの手取りのものさしにあります。

手続きの締切。任意継続の20日、国民健康保険の14日といった期限は、同じサイトの退職の手続きの締切カレンダー(退職日を入れると期限が日付で出ます)が持っています。この面には期限の一覧を置きません。同じ日数を2か所に書くと、片方が古くなるからです。

あなたが認定されるかどうか。認定するのは保険者と市区町村です。当サイトは、条文の事実と公表資料の紹介までしか書きません。

眠れない、朝が来るのが怖い — そこまで来ているなら

ここまで、保険証の話をしてきました。ただ、この表を読む体力が残っていないこともあります。

眠れない。食べられない。日曜の夜に動悸がする。そこまで来ているなら、保険を選ぶより先に見てほしい場所があります。厚生労働省のこころの耳に、働く人向けの相談窓口がまとまっています。費用はかかりません。辞めるかどうかを決めてから相談する必要もありません。

辛いのは、耐えなくていいものです。表は逃げませんから、あとから戻ってきてください。

入れる先が分かれば、悩む数はぐっと減る。

残ったものが1つなら、比べる手間はありません。2つ以上残った人だけが、次で金額を見ます。

順番はこの3つです。

  1. 自分の状況を、行の番号にする。判定表の12行から、当てはまるものを選びます。複数当てはまるなら、全部見てください。「入れない」が1つでも付いたら、その列は消えます。
  2. 残った列が2つ以上なら、金額を見に行く。保険料の計算は手取りのものさしへ。1つしか残らなかった人は、この段を飛ばせます。
  3. 締切を日付にする。入る先が決まったら、締切カレンダーに退職日を入れて、期限を日付で出す。任意継続の20日は、迷っているあいだも進みます。

決めるのはあなたです。条件を並べるところまでが、このサイトの仕事です。

よくある質問

退職後の健康保険は、任意継続・国民健康保険・家族の扶養の3つから選べるのですか。
3つとも入口が開いている人だけが選べます。任意継続には要件があり、健康保険法3条4項が「喪失の日の前日まで継続して二月以上被保険者……であったもの」と定めています。ここに届かなければ選択肢から外れます。家族の扶養にも続柄・生計維持・年間収入・国内居住の要件があります(同法3条7項)。しかも法律上、3つは重なりません。国民健康保険法6条1号が健康保険法の被保険者(任意継続被保険者を含みます)を、5号が健康保険法の被扶養者を、国民健康保険の被保険者としないと定めているためです。だから正確には「3つから選ぶ」ではなく、条件で残ったものに入ることになります。
入社して2か月たたないうちに辞めました。任意継続はできますか。
できません。健康保険法3条4項が任意継続被保険者を「喪失の日の前日まで継続して二月以上被保険者……であったもの」と定めていて、全国健康保険協会も要件として「退職日までに被保険者期間が継続して2か月以上あること」を挙げています。この場合に残るのは国民健康保険と、家族の扶養の2つです。国民健康保険法6条の適用除外に被保険者期間の長さは出てこないので、何日で辞めても国民健康保険には入れます。なお条文は「継続して」と書いているので、間を空けて入り直した期間は足し合わせられません。転職して保険者が変わっている場合にどこまでが自分の被保険者期間になるかは、申出先の保険者に確認してください。
任意継続の20日を過ぎてしまいました。もう無理ですか。
保険者の判断しだいです。健康保険法37条1項ただし書が「保険者は、正当な理由があると認めるときは、この期間を経過した後の申出であっても、受理することができる」と書いています。何が正当な理由に当たるかを一覧にした公的資料は、当サイトの調査では見つかりませんでした。事情を伝えて、申出先の保険者に直接聞いてください。一方で国民健康保険のほうは、14日を過ぎても入れます。国民健康保険法7条が資格を取得する日を届け出た日ではなく「前条各号のいずれにも該当しなくなつた日」と定めているためです。ただし堺市は、届出前の医療費は緊急その他やむを得ない理由があると認められる場合を除き全額自己負担になると書いています。
任意継続は、途中でやめて国民健康保険に移れますか。
移れます。健康保険法38条は任意継続被保険者が資格を失う事由を7つ並べていて、その7号が「任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を、厚生労働省令で定めるところにより、保険者に申し出た場合において、その申出が受理された日の属する月の末日が到来したとき」です。全国健康保険協会も、資格を喪失する場合として「任意継続被保険者でなくなることを希望する旨を申し出たとき」を挙げています。「2年間はやめられない」と書いている解説が残っていますが、いまの条文には脱退の申出が置かれています。任意継続を抜ければ国民健康保険法6条1号の適用除外から外れるので、国民健康保険の資格を取得します。
失業給付をもらいながら、家族の健康保険の扶養に入れますか。
基本手当の日額で分かれます。日本年金機構は、被扶養者の認定で見る収入に「雇用保険の失業等給付」を含めるとしたうえで、雇用保険等の受給者の場合は日額3,611円以下であれば収入要件を満たすと書いています。逆に「基本手当(3,612円以上)の支給が始まった場合は、扶養削除の届出が必要となります」とも書いています。年間収入130万円を360日で割った線です。また同機構は「雇用保険の待機期間中でも、収入要件を満たしている場合は被扶養者として認定することが可能です」と書いているので、待っているあいだだけ扶養に入るという形は想定されています。認定するのは家族の側の保険者なので、健康保険組合の場合は受給資格者証に書かれた基本手当日額を伝えて確認してください。なお失業給付を受け取ること自体は、任意継続の資格喪失事由(健康保険法38条)にも、国民健康保険の適用除外(国民健康保険法6条)にも入っていません。
扶養に入れる年収の上限は、いまも130万円ですか。
1本ではありませんし、数える期間も思われているのとは違います。日本年金機構が挙げている基準は、年間収入130万円未満、60歳以上または障害者は180万円未満です。扶養認定日が令和7年10月1日以降の19歳以上23歳未満の方(被保険者の配偶者を除く)は、150万円未満に変わりました。そして同機構は「年間収入とは、過去の収入のことではなく、被扶養者に該当する時点および認定された日以降の年間の見込み収入額のことをいいます」と書いています。去年の源泉徴収票の額ではありません。月に直すと、給与所得等なら月額108,333円以下、雇用保険等の受給者なら日額3,611円以下で要件を満たすとされています。さらに全国健康保険協会は、令和8年4月1日から労働契約で定められた賃金(諸手当および賞与を含む)から見込まれる年間収入で判定する取扱いを案内しています。自分がどの線で見られるかは、家族の勤務先の保険者に確認してください。
75歳になります。任意継続と国民健康保険のどちらがいいですか。
どちらも選べません。健康保険法3条4項ただし書が後期高齢者医療の被保険者等を任意継続から外し、同法38条6号は後期高齢者医療の被保険者等になったときに任意継続の資格を失うと定めています。国民健康保険法6条8号は、高齢者の医療の確保に関する法律の被保険者を国民健康保険の適用除外にしています。健康保険法3条7項ただし書も、後期高齢者医療の被保険者等を被扶養者から外しています。入る先は後期高齢者医療で、同法50条が「後期高齢者医療広域連合の区域内に住所を有する七十五歳以上の者」を被保険者とすると定めています。65歳以上75歳未満でも、政令で定める程度の障害の状態にある旨の認定を受けた方は同じ扱いになります。
会社の健康保険が健康保険組合でした。協会けんぽの説明をそのまま読んでいいですか。
要件は同じですが、運用は同じとは限りません。被保険者期間2か月と申出20日以内は法律(健康保険法3条4項・37条1項)なので、保険者が変わっても変わりません。ただし同法3条4項は「保険者に申し出て、継続して当該保険者の被保険者となった者」と書いているので、申出先はその組合になります。20日目が休日だったときの扱い、必要な添付書類、保険料の決め方は組合ごとに違います。家族の扶養に入る場合も、収入の見方と必要書類の運用は組合ごとです。当サイトは個別の組合の基準を判定しません。組合の窓口か、家族の勤務先に確認してください。

出典

  1. e-Gov法令検索 健康保険法(大正十一年法律第七十号)第3条1項・4項・7項/第37条1項/第38条/附則第3条(確認日 )
  2. e-Gov法令検索 健康保険法施行規則(大正十五年内務省令第三十六号)第38条1項(確認日 )
  3. e-Gov法令検索 国民健康保険法(昭和三十三年法律第百九十二号)第5条・第6条・第7条・第8条(確認日 )
  4. e-Gov法令検索 高齢者の医療の確保に関する法律(昭和五十七年法律第八十号)第50条・第51条(確認日 )
  5. 全国健康保険協会 健康保険任意継続制度(退職後の健康保険)について(確認日 )
  6. 全国健康保険協会 よくあるご質問「退職後の健康保険について」(確認日 )
  7. 日本年金機構 従業員(健康保険・厚生年金保険の被保険者)が家族を被扶養者にするとき、被扶養者に異動があったときの手続き(確認日 )
  8. 日本年金機構 従業員の家族が海外居住の場合の手続き(国内居住要件と海外特例要件)(確認日 )
  9. 日本年金機構 19歳以上23歳未満の方の被扶養者認定における年間収入要件が変わります(確認日 )
  10. 堺市 こんなときは14日以内に届出を(確認日 )
  11. 中野区 [加入]会社を退職して14日を過ぎてしまいましたが、国民健康保険に加入できますか?(確認日 )
  12. 厚生労働省 こころの耳(働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト)(確認日 )